10代女子アスリートの怪我リスク
女性の場合、骨格構造上
膝が内側に入りやすいために
膝を痛める可能性が
男性の2〜8倍とも言われています。
またジャンプや走り込みを繰り返して起こる
疲労骨折などもありますが、
これも骨格のアライメント異常だけでなく
生理学観点からもその原因があります。
それが女性ホルモンの働きです。
月経前には
黄体ホルモンであるプロゲステロンが
多くなることで、
結合組織をより緩くするために
関節の不安定感が大きくなることがあります。
黄体期の特に月経4〜5日前は
けがのリスクが上がるとも言われています。
なので、
選手自身の月経周期の把握だけでなく
指導者側が選手のコンディションを
把握することも大切です。
それから、
日頃の筋力づくりも役立ちます。
そして、
ジュニア期の女子の疲労骨折では、
無月経とも深く関係しています。
学業と練習の両立から
睡眠時間が削られてしまったり、
体重管理のために
過度な食事制限や偏った食事などにより、
ホルモンバランスが崩れ、
生理不順や無月経が起こります。
無月経は
卵胞ホルモンであるエストロゲンの分泌が
とまってしまった状態。
このエストロゲンには
骨を丈夫にする働きがあるのですが、
減少すると破骨細胞の働きが活性化し、
骨をつくる骨芽細胞の働きが
追いつかなくなるため
骨密度が低下します。
一番骨の成長が盛んになるこの時期は
無月経に十分注意する必要があるのです。
無月経の要因となるのが
「エネルギー不足」です。
審美系競技や陸上長距離で
起こりやすいと言われています。
痩せるためには、
糖質を取ってはいけないという
間違った観念は捨てなければいけません。
エネルギー源になる糖質は、
必要不可欠な栄養素です。
体重の数字だけに
囚われないことが大切です。
体重が減ったとしても、
脂肪が減ったのか、
筋肉が減ったのか、
水分が減ったのかは、
わかりません。
体脂肪率や、
そこから算出できる除脂肪量にも
目を向けていかなければいけません。
アスリートの疲労骨折の好発年齢は
16歳というデータがあり、
最大骨量を獲得する前に
骨に過剰な負荷をかけることのリスクを
認識しなければなりません。
練習時間と同じくらい
食べること(栄養)、睡眠、休養
これらの要素が
競技力を底上げするために
欠かせないことを忘れずに!
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